肌荒れは食べ物が原因?美肌になるための食事法
美人と言われる方に共通している魅力は何だと思いますか?
目鼻立ちがととのってる? メイクが上手?
いいえ、肌が美しく透明感があるという魅力です。
素肌美人という言葉があるほど、お肌の状態は見た目の印象に大きく影響します。
だからこそ肌を美しくするため、日々のスキンケアを頑張っているんですよね。正しいスキンケアをしているのに肌荒れしてしまう方は体の内側に原因があるのかも知れません。
肌はその人の健康状態や日常の生活習慣をあらわします。まずは食べ物や生活習慣を見直してみませんか?
内面からのケアで肌荒れを改善しましょう!
このページの目次を
肌荒れする原因
ニキビができたり、乾燥して様々な肌トラブルが起きたりする要因は何でしょうか?
原因をいくつかあげます。
思い当たる項目がありましたら、今すぐ対処しましょう。
腸内環境が悪い方は肌荒れしています。便秘すると、必要な栄養素を腸から取り込むことができなくなります。それどころか、たまった便から有害物質が発生。体は有害物質をなんとか外に出そうともがくので肌荒れします。
食べ物が肌に悪影響をもたらす場合があります。糖質(白砂糖や白砂糖を含むお菓子など)をとりすぎると、肌が糖化します。くすみやシワの原因になります。脂質(油っこいもの)のとりすぎは皮脂過剰を招き、ニキビをつくります。
栄養が足りず、ガサガサの乾燥肌になっています。タンパク質が不足すると細胞がしぼみ、活力に満ちた肌を作れません。また、ビタミンはシミ予防やコラーゲンを生成する役割を持ちます。食べ物で補給しましょう。
生理前に肌荒れする方はこちらです。生理前は黄体ホルモンの分泌量が増えます。このホルモンは水分を腸内から子宮へ運んでしまうので、腸が一時的な水分不足になり、便秘になります。食生活で便秘を緩和しましょう。
夜更かしや睡眠不足が続いていませんか?1日の活動で受けた肌ダメージを修復するのが夜。成長ホルモンがその役割を担います。夜更かしして深夜に眠る方は成長ホルモンの恩恵を受けられず損をしています。今すぐ改善しましょう。
偏った姿勢の方や、極度に運動不足の方は体が硬くなります。こわばった筋肉は血行を悪くし、リンパの流れを滞らせます。血行不良からハリ艶が失われ、肌は透明感をなくします。ストレッチなどで矯正しましょう。
このように肌荒れの原因は食生活や生活環境によるものが多いです。食べ物や生活習慣を正すことで、美肌への毎日を歩むことができます。
肌荒れと食べ物の関係
体に入る食べ物の栄養は、美しさの源である肌細胞を形成します。栄養が不十分だと肌の細胞がしぼみ、隙間から水分が蒸発、肌奥が乾燥します。
ガサガサ肌はこうして生まれてしまいます。
また、油ものを多く取ると多すぎる皮脂を体が制御できず、毛穴詰まりから炎症を起こします。その炎症は吹き出物に成長します。
このように、食べ物は肌荒れに大きくかかわっているので、日ごろから食生活に大きく注意を払う必要があります。
添加物が肌に悪い影響を与える
肌は体の一部ですから、体に有害なものに敏感に反応します。外食やファストフードが続いたり、お菓子でお腹を満たしたりという食習慣の方は添加物の脅威にさらされています。
肌の一部分がただれたように赤くなる、過敏になるという方は合成添加物の取り過ぎが原因の一つと考えられます。合成添加物は腸の潜在菌をいためつけてしまうため腸内環境が悪化し、その結果として肌表面にあらわれてしまうのです。
合成添加物、保存料、着色料といった化学物質は科学の力で生命の働きを止める力があります。
- 腐らない
- 長期保存がきく
- 色がきれい
- 食材を固める
人間は食材を便利に活用するためにこれらの化学物質を開発しました。
しかしながら、人体への影響を懸念する声も聞こえます。一度、人間の血液を巡れば細胞の働きを止め、細胞を傷つけることがあるでしょう。人間の体の免疫細胞は強すぎる薬品を排除しようと攻撃を加え、健康な細胞まで傷つけてしまうこともあります。
ケミカル由来(科学的に合成されたもの)成分を体が制御できないほど摂りすぎると、肌荒れをおこす危険性が高いので、なるべく添加物が含まれていない食材選びを心掛けましょう。
食べ物の吸収と肌の生まれ変わり
食べ物が吸収されるのは食事の約8時間後です。吸収された栄養素はさらに6時間かけて肝臓で分解され、全身の血液をめぐります。8時間+6時間で約14時間。
体に良くない食べ物を摂取すると翌朝肌荒れしているのはこのタイムラグがあるからなのです。お酒を飲んだ翌日、まだお酒が残る二日酔いも同じ理由です。
肌に良い食べ物を食べれば翌朝はきれいになる?
確かに一時的に肌がつやっぽく、ふっくらとすることがあります。あくまで一時的なもので、肌に良い栄養は先に筋肉や内臓が吸収してしまいます。目に見えて肌に効果が現れるのはターンオーバーのサイクル後になります。
ターンオーバー(肌の生まれ変わり)の平均は28日です。この周期は年齢によって変わり、個人差もあります。
20代で28日、30代で40日、40代で55日、50代で75日
ターンオーバーの周期は年齢を重ねるごとに長くなってしまいます。コツコツと努力しましょう!
添加物の少ない食事、バランスのとれた食生活が肌荒れのない健やかな美肌への近道となります。
肌に良くない食べ物
血糖上昇値の高い食べ物を食べ続けると糖尿病予備軍になり、体内で消費しきれなくなった糖質がたんぱく質と結びつき劣化します。その状態を糖化といいます。
この最終糖化産物(AGE)は変色物質ですので、肌をくすませシミを作ります。さらに肌のハリを失わせます。パンや白砂糖で作られたスイーツや脂質をたくさん含むスナック菓子は肌を糖化させる代表選手。食べ過ぎに注意しましょう。
何にでも唐辛子をかけるという方はご用心。お腹の調子、大丈夫ですか?
タバスコも要注意です。刺激物は腸の壁を刺激します。腸壁は大変デリケートな粘膜ですので刺激物に長時間触れると、かぶれて炎症を起こします。
腸内環境が悪化すると、肌はどんどん荒れていきます。
油分の取り過ぎは皮脂分泌をまねき、吹き出物の原因になります。質の悪い油を使っている場合はさらに排出されにくい油分が体に入るということになります。油っぽい食べ物は肌荒れを作るだけでなく、贅肉の栄養にもなるので過剰摂取は避けたいところです。
肌荒れを改善する食べ物と栄養素
肌荒れを改善するのに必要な栄養素は以下のとおりです。
タンパク質、ビタミン、ミネラル、食物繊維、ファイトケミカル
一つ一つ説明していきましょう。
タンパク質
皮膚はタンパク質でできています。肌荒れで傷んだ細胞を修復し、健康な細胞を増やします。細胞膜の原料として必要なのがサンマ、イワシ、サバなどの青魚に含まれる不飽和脂肪酸です。有害物質へのアレルギー反応も緩和します。
豆腐、納豆などの大豆たんぱく質は人体を構成する必須アミノ酸を全て含む完全たんぱく質です。1日1食以上は組み入れたいですね。
納豆の納豆菌は生きたまま腸に届き、腸内のバランスを整える嬉しい働きがあります。
大豆製品、肉類、魚類、卵、乳製品を積極的に食べるようにしましょう。
ビタミン
ビタミンの中でもCとDは必ず摂取したいものです。ビタミンCは肌のくすみを除去し、メラニン色素の発生をおさえます。シミの予防に必要です。できてしまったメラニンや糖化によるくすみにも効果を発揮します。
肌荒れの中でも乾燥はコラーゲン不足が引き起こす症状。不足しているコラーゲン生成を助けるのもビタミンCです。肌のハリを保ち、かぶれなどに対する肌の抵抗力を高めます。
そんなビタミンCを多く含む食材はブロッコリー、赤パプリカなどの緑黄色野菜です。いちごやキウイといったフルーツもビタミンC補給に役立ちます。
ビタミンDは細胞の免疫力をあげる働きがあります。肌のバリア機能を高め外的ストレスによる肌荒れを防ぎます。アトピー性皮膚炎の方はビタミンDで免疫力を上げると症状が緩和します。
紫外線は肌に良くありませんが、紫外線が肌に熱を与えないとビタミンDは体内で作れません。紫外線を極度に避けている方はサプリメントや食品で補うことが必要です。
あん肝、マグロ、きくらげにたくさん含まれます。
ミネラル
ミネラルの種類とミネラルが多く含まれる食材
カルシウム・・・エビ、カニ、いわし、こんにゃく
カリウム・・・昆布、ワカメ、ひじき、ベーキングパウダー
ナトリウム・・・塩、昆布茶、ワカメ、梅
マグネシウム・・・あおさ、青のり、ワカメ、昆布、ひじき
リン・・・いわし、サバ、米ぬか、ベーキングパウダー
亜鉛・・・蠣(かき)、パプリカ、牛肉、豚肉、サバ
鉄分・・・バジル、こんにゃく、青のり、ひじき、きくらげ
銅・・・ 蠣(かき)、パプリカ、牛肉、豚肉、サバ
ミネラル成分である亜鉛は肌のコラーゲン生成や肌代謝を助けます。尿や汗として排出されやすいので、夏の多量の発汗や飲酒による尿の放出で体が亜鉛不足に陥ると肌荒れが起きます。
他、銅は細胞を傷つける活性酸素を除去して肌のバリア機能を高める働きがあります。コラーゲンの生成にも欠かせません。
ミネラル不足を補うのに優秀な食べ物がひじきです。昆布、ワカメ、蠣、いわし、いも類もミネラルがたくさん含まれます。
食物繊維
肌荒れの原因である腸内環境を整えるのが食物繊維です。大豆は食物繊維が多いだけでなく、大豆イソフラボンという成分を持つ優秀食材。エストロゲンという女性ホルモンの分泌をうながします。エストロゲンはコラーゲンの合成に関わります。
サツマイモは食物繊維だけでなく肌の抵抗力を高め肌荒れに効くビタミンB群が豊富に含まれます。肌荒れの特効薬といったところでしょうか。
その他食物繊維の多い食品
海藻、アボカド、キノコ、野菜、果物、穀物
ファイトケミカル
強い抗酸化力で肌荒れに対抗してくれるのがファイトケミカルの存在。肌荒れした細胞の代謝を助け皮膚の生まれ変わりを助けるポリフェノールを含みます。
ブルーベリーやイチゴがおすすめです。ビタミンCも摂れて一石二鳥!
もう一つ、リコピンもファイトケミカルの一種です。美白効果が高くくすみやシミに有効な成分です。トマト以外にもスイカや赤パプリカに含まれますが、トマトが一番のリコピン含有量を誇ります。加熱して食べれば吸収率がアップします。調理方法も工夫しましょう。
肌荒れ対策に効く食事法
肌荒れのお悩みは人それぞれ症状が違います。
それぞれに効果的な食事法をご紹介します。
1.乾燥、粉ふき肌、ゴワゴワ肌
肌が乾燥してガサガサになる方、粉がふくように皮膚が浮いてしまう方。
皮膚表面が荒れて硬くなり、ごわごわとした角質が残ってしまっている方におすすめの食事法です。
乾燥の原因はコラーゲン不足。皮膚をもっちりと保つコラーゲンが不足すると、肌がしぼみ、開いた隙間から水分が蒸発します。乾燥した肌は粉をふいたり、細胞がひび割れて硬くなったりします。
減少したコラーゲンを増やすのは質の良いタンパク質です。「肌が乾燥してきちゃったな」と思ったら、魚介類や肉類、豆製品をたくさんとりましょう。
さらに肌荒れした部分の細胞をターンオーバーさせるために、タンパク質と一緒にビタミンCを摂取しましょう。赤パプリカやブロッコリーを付け合せに選ぶと乾燥肌が解消します。
2.日焼けによる炎症
紫外線によるダメージでできた肌荒れもインナーケアで対策できます。
火傷状態にある肌を修復し、ダメージを進行させないため、肌のバリア機能を高める必要があります。
それには黒酢が有効です。黒酢に含まれるD-アミノ酸という成分は肌のバリア機能を高め、生まれ変わりを助けます。
ビタミンAは傷んだ肌を整えて修復し、強い肌に生まれ変わらせる効果を持っています。紫外線予防にもなりますね。ビタミンAはニンジン、カボチャに多く含まれます。
日焼けしてしまったら、緑黄色野菜や黒酢を意識的に取りたいものです。
3.ニキビ、吹き出物
ブツブツが肌にあらわれたら、ビタミンB群の出番です。ビタミンの中でもB群は細菌やウィルスに対する抵抗力が強く、免疫力を高めます。
ニキビや吹き出物は体の中で排出されなかったものが肌上にあふれてしまった状態です。
この不要な脂質やタンパク質をビタミンBがエネルギーとして消費。吹き出物が治るというわけです。治ったあとの肌を清潔で強い肌へ導くのもありがたい効能です。
食べ物ではレバー類や豚肉、鶏卵、魚卵などに豊富に含まれます。ビタミンCと一緒にとるとより効果的に吸収されます。レモンを絞る、付け合せにほうれん草をプラスする、食べ方を変えるだけで肌荒れはぐんと改善します。
肌荒れ予防に大切な生活習慣
夜更かしが続くと肌荒れしますよね?不規則な生活はそのまま肌にあらわれます。
日中受けたダメージを修復し、新たな細胞を生まれさせ、肌の代謝をおこなうのが夜です。
夜、私達が眠っている間に成長ホルモンがせっせと働いているわけですが、そのピークが22時~深夜2時の時間帯です。ゴールデンタイムと呼ばれる、この時間帯が肌荒れ修復タイムです。遅くとも0時までには就寝しましょう。
睡眠時間は6~7時間程度はとりたいものです。睡眠中は腸や胃などの消化器系が活発に動きます。睡眠時間の少ない方は腸の動きが悪く、便秘になりがち。便秘は肌荒れの原因になります。
良質の睡眠をとるために、食事は就寝3時間前に済ませましょう。食事後、血液が元気よく全身をめぐっている状態だと、体は熱を発した状態になります。この状態では眠くならないどころか、眠れてもホルモンのバランスが乱れます。
寝酒という習慣は少し間違えると翌朝の肌荒れの原因になります。
肝臓は午前中に働くという朝型臓器。体の隅々まで必要な栄養素を届けます。そのために夜は休んでいたいのですが、飲酒の影響で酷使されることになります。
肝臓が疲れると食べ物から摂取した栄養が肌まで届きません。寝酒はたまに楽しむ程度にとどめましょう。
喫煙習慣のある方。すでに肌荒れ状態が慢性化しています。ご自分で気づいていましたか?試しに2、3日禁煙してみてください。肌の状態の違いがはっきりと分かるはずです。
たばこの活性酸素は肌を老化させ、細胞を傷つけます。禁煙がベストです。
まとめ
体が不調を感じると、肌荒れというサインを出します。病気ではないのに肌荒れがあらわれたら、それは体からの警告。
自分の健康を振り返る良い機会と捉え、適切に対処しましょう。
肌荒れ別の原因に合った食べ物で必要な栄養素を補い、摂り過ぎているものを排除する。
食事の組み合わせも大事です。毎日楽しんで続けることで、肌荒れしない健康体になれます。