そばかすができる原因はなに?そばかす対策と消す方法

そばかすは雀卵斑(じゃくらんはん)と言います。
名前が示す通り、雀の卵のような茶色の斑点がある症状です。
鼻の周囲や頬、目の下や胸の上のデコルテ部分に多く見られます。
そばかすはシミの一つと分類されますが、原因が他のシミと異なるため、最近ではシミと分けて考えられることが多くなりました。
まだまだ解明されていない点が多いため、一般美容情報ではなかなか触れられないテーマです。
この記事では、そばかす対策に困っている方のために、そばかすができる原因と解決方法、そばかすに効果的な日常生活をまとめました。
気にしないなんて諦めずに、徹底的にケアしましょう!
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シミの種類
紫外線ダメージのお手入れ不足による茶色のシミ、小さなものから3cmくらいまで大小様々です。顔や背中に出る方が多いです。
老人性色素斑が悪化したもの。表面の皮膚が硬くなり、盛り上がってきます。皮膚がんに変異するものもあります。
ニキビ痕や毛穴のトラブル、傷跡の赤みが色素沈着してしまったものです。適切なお手入れで消すことが可能です。
目の下、頬骨の最も高い位置に出る三角のシミ。女性ホルモンの乱れが引き起こすと言われてきましたが、最近では遺伝的要素が強いと分かってきました。額や鼻の下に出現することもあります。
紫外線などの外的ダメージによる皮膚の損傷が着色となったものです。一つ一つが丸い形ではなく、花が開いたような形で点々とあらわれます。
そばかすです。遺伝的要素が原因というところまでしか、現代科学では解明できていません。鼻と両頬、顔全体、胸の上などに出る方が多いようです。
色白の人に出やすいと言われてきましたが、必ずしもそうではありません。
ご覧のようにシミの種類の中にそばかすも入っています。
但し、昨今の研究ではそばかすはシミと違うものと定義され、区別されて考えられるようになってきました。
シミとそばかすの違い
皮膚表面が紫外線ダメージを受けると、皮膚表面が火傷した状態になり傷つきます。すると、紫外線を吸収しようと肌を黒くする細胞メラノサイト(メラニン)を表皮に放出します。
紫外線ダメージを長く受け続けると、肌を守るためにメラニンが大活躍。そして肌表面に放出された黒色細胞が定着してしまうのです。こうしてシミが形成されます。
炎症性色素沈着も、ニキビ痕や傷痕などで皮膚が未完全な部分に紫外線が照射されることにより、細胞が赤黒く変色するものです。このように、シミとは紫外線などの外的ダメージによって受ける皮膚の変化を示します。
では、そばかすはどうでしょうか。
シミの中でも後天的なものではなく先天的な遺伝原因に特定されるものだけを、そばかすと呼びます。
どういう遺伝かと言うと、点々としたそばかすそのものでなく、肌が紫外線のダメージに過敏に反応しやすく、かつ肌奥のメラノサイトが元気な状態を遺伝しています。
普通の人が皮膚の厚さでカバーできる程度の紫外線でも、その影響が発現します。
過敏に反応したメラノサイトが活発に肌表面に出てくるので点々の数が多くなります。
簡単に言うと紫外線へのアレルギー反応を先天的に強く持った状態と言えば分かりやすいでしょうか。
ちなみにシミやアザが生まれた時からある異所性蒙古斑(いしょせいもうこはん)という症状がありますが、こちらも遺伝によるものです。元々変色した細胞、もしくはメラニンの活発な働きにより変色しやすい細胞を遺伝しているわけです。
※肝斑※
肝斑は女性ホルモンの乱れが原因とされてきましたが、昨今の美容業界では遺伝的要素が関わっているようだと言われています。これからの研究次第では、そばかすと肝斑はシミとひとくくりにされず、個別に区別されるようになるかも知れません。
そばかすができる原因
厳密に言うと、そばかすと名前がつく症状は遺伝的要因によるものだけに特定されます。
先天的にメラノサイトという色素細胞の活動が、活発であることが原因です。
メラノサイトは紫外線のダメージから肌を守るために肌を黒くするメラニンを放出します。
大量に放出されたメラニンは肌の上で変色箇所を作り、さらに作り続けます。
肌のターンオーバーで表皮が入れ替わっても、そばかすが残るのはそのためです。
後天的にそばかすがあらわれる場合もこの遺伝子が何らかの理由で発現したと言えます。
紫外線へのアレルギーのようなものですから、突然発現することもありますし、症状が軽くなることもあるのです。
後天的そばかすと言われるものの中には、紫外線ダメージのお手入れ不足からおこる老人性色素斑が細かくあらわれたものを一緒に含む場合もありますが、正しく言うと違うカテゴリーです。
そばかすができるメカニズム
人間は体毛の少ないやわらかな肌を進化の過程で選択しました。やわらかな肌を強い紫外線から守るのはメラノサイトの役目です。
メラノサイトがメラニンという成分を放出します。メラニンは肌表皮でとどまり、紫外線から肌の内部を守るために働きます。
その過程で紫外線はメラニンを変色させていくのです。日焼けすると肌が黒くなりますね。それこそが、メラニンの働きによるものなのです。
肌色が浅黒い人は元々持っているメラニンの量が多いため、日焼けしにくいと言われています。色白の人はメラニンの量が少ないために、日焼けしやすく紫外線のダメージをうけやすいのです。
紫外線に過敏に反応するメラノサイト細胞遺伝子を持っている人は、肌が変色しやすいということになります。そして、メラニンが過剰に出ている状態が続きますので肌のターンオーバーが追いつかず、変色箇所が肌上に残るのです。
さらに、紫外線と接触し続ければ、そばかすの色はどんどん濃くなります。
これが、そばかすのメカニズムです。
そばかすができないようにする対策
シミの場合は、紫外線にあたらないようにすれば良いわけですが、そばかすは遺伝子に原因がありますので、できないようにするには専門的な対策が必要です。
窓に近寄るだけでも紫外線は肌に影響を及ぼします。
特にそばかす遺伝子(メラニンを作りやすいメラノサイト)を持っている人は、少しの紫外線が直接肌にあたるだけでも危険です。
メラニンが生成されるきっかけは紫外線ですから、日の光を直接浴びないようにUV対策をしましょう。顏はもちろん、胸元にも忘れずに。一年中です。
通常の人よりも紫外線ダメージを受けやすい体なんだと自覚して、日傘や帽子を使い、塗る日焼け止め、飲む日焼け止め役立ててください。
肌細胞を変色させるメラニンの生成を抑制する美白化粧品が市場ではたくさん出回っています。それらを活用して、メラノサイトレベルからの対策に目を向けましょう。
メラノサイトの活性化をおさえ、肌代謝力を上げることで新しい肌への入れ替わりを目指す。紫外線ダメージを受け止めることで、後天的な遺伝子発現を防ぐ。
このような遺伝子スキンケア製品に注目です。
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そばかすを消す方法
そばかすを消す方法はいくつかあります。
ご自分に合うものを選んでください。
ビタミンC誘導体でスキンケア
ビタミンCはメラノサイトがメラニンを生成する働きを止めてくれる成分です。化粧水、美容液、スキンケア全てにビタミンC誘導体配合のものを選びましょう。継続することでそばかすが薄くなります。
ドリンクやサプリメントでビタミンCを補う
ビタミンCの正式名称は「アスコルビン酸」といって、医薬品としてアスコルビン酸という名前で薬局などで売られています。成分名にこの名前があればビタミンCが配合されていることになります。
ビタミンCは、メラニンを作り出す「メラノサイト」に働きかけて、そばかすの生成を抑えてくれます。それと同時に、コラーゲンの生成を助ける役割があります。
食事だけではとりにくいので、ドリンクやサプリメントで補い、体内からもビタミンCをたっぷり入れてあげましょう。
遺伝子コスメ
遺伝子コスメは、肌にかかわる遺伝子の活動をサポートする酵素などを活性化して美肌再生を助けてくれます。
コラーゲン・エラスチン、ヒアルロン酸を作る細胞の増殖や修復に大切なタンパク質の働きを高めることで肌の弾力、ハリ、つやを取り戻してくれます。
遺伝子に働きかける美白美容液で、根本から肌がきれいになることを助けてくれると近年では評判のコスメです。
美白パック
ヒアルロン酸、セラミド、コラーゲン配合は基本なのですが、そばかす予防にはやはりビタミンCが配合されたものがメラニン生成を抑えてくれます。ビタミンC配合の物を選択しましょう。
パックにはシートタイプ、クリームタイプ、クレイタイプ、ジェルタイプがありますが、それぞれの肌に合ったものを選択することが重要です。
メラニンの生成を抑える効果がある美白パックを使ってそばかすケアを行いましょう。
ヨーグルトパック
ヨーグルトに含まれる乳酸はメラニンの生成を抑制する働きがあります。民間療法ですが、効果が高いと言われます。
作り方はヨーグルトと保湿効果のあるはちみつを混ぜてそばかすの上に塗るだけ。10分ほどたったら、すすぎ洗いしましょう。
ヨーグルトが肌上の汚れにならないように、丁寧に落としてください。
途中で肌が痒くなるなど、過敏な症状があらわれたら使用を中止してください。
光治療
そばかすを早く完全に消すには、美容医療がおすすめですが、適切でないレーザー治療は光の刺激によりメラノサイトを活発化させてしまうおそれがあります。
フォトフェイシャルやアキュチップといったIPL(光)治療が効果的です。
変色が薄い点や濃い点、両方を治療できますので顔全体の透明度が上がります。
これらの方法を試して、肌表面からそばかすが消えても紫外線にあたり続ければまたそばかすが出てしまいます。普段から紫外線対策をしっかりおこなってください。
そばかすに効く成分と食べ物
そばかすを改善する成分は以下の成分です。
ビタミンA、ビタミンC、クルクミン、パパイン、カプサイシン
それぞれを効果的に摂取できる食べ物をご紹介します。
ビタミンA
にんじん、かぼちゃ、小松菜、トマト
肌を強くする効果があるビタミンA。紫外線をブロックし、肌質改善を目指します。
ビタミンC
パプリカ、ブロッコリー、じゃがいも、ピーマン、れんこん
美白と言えばビタミンC。そばかすを薄くするだけでなく、メラニンの生成そのものを抑えてくれます。肌代謝力も上げる万能美白成分です。
クルクミン
ウコン(ターメリック)
肝臓の働きを助ける効果で有名ですが、紫外線ダメージが肌奥へ伝わる前に対処する働きもしてくれます。過敏な反応が防げれば、メラニンの分泌は少量にとどまるでしょう。サプリメントとして摂取しても良いですが、カレーにも含まれます。
パパイン
パパイヤ
太陽の光が強いところではパパイヤを積極的に食べる食生活が定着しています。
オーストラリアではパパイヤから作られた軟膏もあります。
パパイヤが含むパパインは紫外線から肌を守る働きをするのです。
カプサイシン
唐辛子、チリペッパー、キムチ、豆板醤、タバスコ、コチュジャン
辛い調味料です。カプサイシンと言えば、脂肪燃焼効果が有名ですが、実は高い肌再生力を持つ美容成分だと分かってきました。ビタミンAやビタミンCも一緒に含みます。
そばかすケアに大切な日常生活
そばかすを改善したいなら、スキンケアや体内からのケアだけでなく日常生活もしっかりと見直しましょう。健康な肌を維持するには「良質な睡眠」が必要です。肌が日中受けた紫外線ダメージや乾燥は睡眠中に修復されます。
睡眠時間が少ない人は肌の修復が不完全なままなので、肌が過敏になります。
過敏な状態の肌は紫外線ダメージをより大きく受け止めますので、メラニンが大量に放出されます。そばかすが増えてしまうのは言うまでもありません。
このような事態を防ぐため、7時間以上の睡眠を心がけましょう。
そばかすが濃くなっている時やそばかすケアを徹底したい時は、甘い物や炭水化物を少し控えるように気をつけたいものです。
パスタ、パン、おにぎり、ケーキやスイーツの糖質は肌細胞を焦がす肌の糖化を引き起こします。一度にたくさん食べ過ぎないように。
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まとめ
そばかすができる原因がお分かりいただけましたでしょうか?
シミと違い、遺伝による要因と特定されるものがそばかすです。
チャームポイントとして気にしないのもよいですが、そばかすを消したいならスキンケア、食事でのケア、美容医療、日常生活の見直し、これらのアプローチできれいになります。
諦めずに頑張りましょう!