糖質=甘いもの は大間違い!【糖質制限の基礎知識】
糖質ってよく聞くけど、はっきりコレというのがよくわからないですよね。
砂糖のこと?甘いもの?ごはんやパンも糖質?
まずは糖質とはどんなものなのかおさらいしてみましょう。
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糖質とはいったい何か?
エネルギーになる3大栄養素といわれる炭水化物、タンパク質、脂質が人間に必要な主な栄養素です。
糖質は炭水化物から食物繊維を差し引いて残ったもので、体の主なエネルギー源です。
つまり、炭水化物は糖質と食物繊維でできている栄養素といえます。
米、小麦、イモ類に含まれるでんぷんは糖質です。お菓子の原料に多い小麦、ジャガイモ、とうもろこしなどはでんぷんの多い食材です。
日本人はごはん、パン、麺類などの炭水化物が主食のため、日ごろ炭水化物を多く摂取する食生活を送っています。
食べて甘く感じるものだけが糖質ではなく、甘く感じない糖質もたくさんあるのです。
糖質と糖類はちがうの?
糖質と糖類は別に分類されます。
炭水化物から食物繊維を差し引いたものが糖質、糖質から多糖類、糖アルコール、その他の人工甘味料などを差し引いたものが糖類となります。
糖質
多糖類・・・でんぷん(セルロース)、グリコーゲンなど
糖アルコール・・・キシリトール、エリスリトールなど
その他(甘味料など)・・・アセスルファムK、スクラロースなど
糖類(糖質の一部)
単糖類・・・ブドウ糖(グルコース)、果物に含まれる果糖(フクトース)など
二糖類・・・砂糖・ショ糖(スクロース)、麦芽糖(マルトース)、乳糖(ラクトース)など
糖質ゼロはほんと?
飲料は100ml、食品は100gに含まれる糖質が0.5g未満の場合はゼロと表示できるので、全くゼロではない場合もあるので注意が必要です。
1日の糖質摂取の目安は?
厚生労働省発表の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では、「炭水化物」との表記になりますが、糖質摂取量の基準は1日に摂取するエネルギーの50~65%(中央値57.5%)と発表しています。
30代、40大女性の場合、推定エネルギー必要量は2,000kcal(身体活動レベル:ふつうの場合)で中央値の57.5%となると1,150kcalとなります。糖質は1gで4kcalですので、1,150÷4=287.5gとなります。
目安としては、白ごはん(茶碗1杯分/150g)で約55.7gです。
1日の糖類摂取の目安は?
WHO(世界保健機構)が2014年に発表した指針は、糖類摂取量は1日に摂取するエネルギーの5%未満に抑えることが望ましいと発表しました。ただし、加工食品や清涼飲料水、果汁飲料、未加工の青果、牛乳に入っている糖類は対象外。
普通体型の大人の場合、約25gで、ティースプーン6杯分の砂糖に相当します。
それまでの指針は10%未満でしたので、半分に減らすことを新しく提言したのです。
糖質が太る理由
糖質を摂取すると、ぶどう糖に分解されて肝臓に送られます。すい臓からインスリンが分泌されてぶどう糖は細胞や筋肉に取り込まれます。その後酸素と共に燃焼することでエネルギーに変換されていきます。
糖質はエネルギーにしか変換されないので、摂取量が多いと余剰分はインスリンによって中性脂肪になり、体内に脂肪として蓄積されてしまうことにより太ってしまうのです。
糖質制限で痩せる理由
人間が生きていく上でのエネルギーで糖質は必要な栄養素です。
糖質を制限すると、「ケトン体」というものが発生します。エネルギーを作り出す過程で糖質が足りないと、脂肪酸がβ酸化してアセチルCoAを作りだす際にこれが余ってしまいケトン体ができます。このケトン体をぶどう糖の代わりにエネルギーとして消費することにより脂肪が分解されて痩せていくのです。
この際に注意が必要なのは、ある程度の脂質、脂肪を同時に摂取しないと体内の脂肪ではなく、筋肉が先に分解されていくことになってしまいます。糖質制限時には筋肉を維持するために脂質とタンパク質も摂るようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?糖質は「糖」という文字から甘いものだけを連想させますが、実は甘くない糖質もたくさんあるのです。
日本人の主食であるごはんや麺類をまったく食べないという糖質制限ダイエットはつらいものがあります。
まずはごはんを半分にしてみる緩い糖質制限から始めてみてはいかがですか?