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女性ホルモンを増やす方法!美容と健康に重要な女性ホルモン

女性ホルモン

女性ホルモンが美容や健康に重要な影響を与えることを知っている人は多いのではないでしょうか。今や多くのテレビ番組でも取り扱われる内容となり、芸能人やモデルのあいだでも女性ホルモンを増やす方法についての話題が途切れることはありません。

今回はそんな「聞いたことはあるけど実際は良く知らない」女性ホルモンについて、詳しく見ていきたいと思います。

女性ホルモンを増やす方法はあるのか?そして、どうすれば美容に良い効果が得られるのか、について解説していきます。

女性ホルモンとは

まずは基本となる女性ホルモンって何?というところから確認していきましょう。少し遠回りしますが、女性ホルモンについて知る良い機会だと思って読んでみてください。

恒常性

人の体には、恒常性(こうじょうせい)と呼ばれる機能が本能的に備わっています。恒常性はホメオスタシスと呼ばれることもあり、私たちが生きていくうえでなくてはならない防衛本能です。

恒常性とは、体の外部や内部に変化が起きたときに、元の正常な状態に戻そうとする働きのことを言います。例えば、外が暑くて体温が上がったとき、そのまま体温が上がり続けてしまうと死んでしまうので、体温を下げるために汗をかいたり、血管の弛緩によって血流を促したりします。

また寒いときは体温を上げるために血管を収縮させ、さらに体をふるえさせることで熱を発生させることができます。ほかにも、

  • 免疫機能がウィルスをやっつける
  • ケガをしたら治す
  • 血糖値が上がれば下げようとする

これらはすべて恒常性があるからできることなのです。

ホルモンの働き

ホルモンとは、体のさまざまな機能を調整するために体内で分泌される物質です。なぜホルモンが分泌されるのかというと、人には「恒常性」があるからです。恒常性はその性質全体のことを言うだけで、実際に体に働きかけるのはホルモンであったり、自律神経であったりするわけです。

体に何か変化が起きると、その変化が脳に伝わり、脳の視床下部がホルモン分泌を促します。そしてホルモンが栄養の調整や代謝の促進、血糖の排出など、体の変化を調整して元に戻していきます。

ホルモンはたくさんある

ホルモンと言ってもさまざまで、現在人の体で分泌されるホルモンは100種類以上が確認されています。ホルモンは体のあちこちで分泌されますが、ホルモンを分泌する組織のことを「内分泌腺(ないぶんぴつせん)」と言います。

例えば、成長ホルモンや性腺刺激ホルモン(女性ホルモン分泌を促すホルモン)を分泌する脳の「下垂体」、アドレナリンやノルアドレナリンを分泌する「副腎(ふくじん)」、血糖値を下げるインスリンを分泌する「膵臓(すいぞう)」など、人の体にはたくさんの内分泌腺が存在します。

女性ホルモンと呼ばれる物質

女性ホルモンと呼ばれる物質は、内分泌腺である「卵巣」から分泌されるホルモンの総称のことを指しています。脳の下垂体から「卵胞刺激ホルモン」「黄体形成ホルモン」(性腺刺激ホルモン)が分泌され、それが卵巣に届くことでそれぞれ「卵胞ホルモン(エストロゲン)」「黄体ホルモン(プロゲステロン)」が分泌されます。

女性は生理の周期によってエストロゲンとプロゲステロンの分泌バランスが調整されています。約28日周期で増減を繰り返しており、そのバランスによって女性の心と体に大きな影響を及ぼします。

ここで重要なのは、女性ホルモンは「1種類ではない」ということ。それぞれ役割を持ったエストロゲン・プロゲステロンと呼ばれるホルモンがあり、それらのバランスを整えることが、女性の美容と健康を向上させるということです。

 

女性ホルモンの働き

女性ホルモン

ここからは女性ホルモンについて、さらに詳しく見ていきたいと思います。エストロゲン・プロゲステロンはどのような働きをするのか、女性の美と健康にどのような影響を与えるのかについて確認していきましょう。

女性ホルモンの主な働き

女性ホルモンの働きはさまざまですが、やはり女性の「女性らしさ」を生み出すということが主な働きです。女性らしい体つきを形成する働きや、お肌や髪の毛を美しく整える働き、妊娠するための体の調整も女性ホルモンが担っています。

もちろん男性にも女性ホルモンは存在しますが、その量は女性の約半分程度だとされており、男性ホルモンの働きで男性は「男性らしさ」が体に現れます。

女性ホルモンを増やすことで美容や健康に良い影響があると言われていますが、限度はある程度決まっているので「増やせば増やすほどキレイになれる」というものでもありません。特に男性は男性ホルモンの影響で、ほとんど女性ホルモンの影響を受けません。

エストロゲンの働き

女性ホルモンの一種であるエストロゲン(卵胞ホルモン)は、女性らしい体を生み出す物質です。このことから「女性ホルモン=エストロゲン」と勘違いされることもあります。

女性らしい体とは、長く美しい髪の毛やキレイな肌、体全体についている皮下脂肪や乳房、長いまつげなどが特徴です。エストロゲンが増えることでこれらの働きが活発になり、美容に良い影響を与えるとされています。

ほかにも、子宮に働きかけて子宮内膜を厚くし、妊娠に備えるという働きもあります。エストロゲンがしっかり分泌されている時期は「卵胞期」とも呼ばれ、髪の毛やお肌など美容状態が良く、心も安定していることが多いのが特徴です

プロゲステロンの働き

プロゲステロンは、主に妊娠をサポートするホルモンです。排卵を促し、子宮内膜に着床できるよう準備をする働きがあります。妊娠したあとは、卵子の正常な成長をサポートし、妊娠を維持させる働きをします。

プロゲステロンの分泌量が多い時期は「黄体期」と呼ばれ、体調不良が頻発したり、精神的なイライラや不安感が大きくなってしまうことがあります。体内に水分を保つ働きもあるので、体がむくんだり、重たく(だるく)感じたりすることもあります。

プロゲステロンの分泌周期は、排卵後に増加し月経前に減少していく「山型のグラフ」を描きます。この時期には肌荒れやニキビが増えたり、わけもなくイライラしたりして、女性にとってはつらい時期です

ちなみに、これらの症状がひどいことを「月経前症候群(PMS)」といいます。「生理前がつらい」という人は、女性ホルモンのバランスが崩れていることが考えられます。

 

女性ホルモンが増えるとどうなる?

女性ホルモンは、女性の心と体の調整に大きな影響を及ぼします。生活習慣の乱れやストレスによって減少した女性ホルモンを増やす(正常に戻す)ことができれば、美容面でも健康面でも大きな効果があるでしょう。

お肌や髪の毛の調子が良くなる

まず一番に挙げられるのは、美容面での効果です。女性ホルモンのバランスが整っていると、お肌の調子が良くなります。特にお肌の真皮層にあるコラーゲンやヒアルロン酸を生成する「線維芽細胞」は、女性ホルモンに大きく影響されています。

つまり、女性ホルモンが正常に分泌されているとコラーゲンやヒアルロン酸などの保湿組織が増え、お肌に潤いが増すということです。

月経前症候群の緩和

生理前になると、肌荒れや頭痛、吐き気やイライラがひどくなることがあります。この「月経前症候群」の症状は、女性ホルモンの乱れが原因だとされています。減少した女性ホルモンを増やせば月経前症候群の緩和につながり、さらに生理痛の緩和にも効果があります。

避妊の効果

女性ホルモンを増やす方法として、「ピル」を飲むということが挙げられます。ピルは女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンを含む錠剤です。特にプロゲステロンが多く含まれており、ピルを飲むことで血中のプロゲステロンが増加します。

プロゲステロンは通常排卵後に分泌されるため、プロゲステロンが血中に多く流れていると、脳の視床下部が「すでに排卵された」と思い、本当の排卵をしなくなってしまいます。これを利用して避妊をしたり、生理の周期を整えたりできるのです。

 

女性ホルモンを増やす方法

女性ホルモン

正確に言うと、女性ホルモンを増やすことはできません。しかし、何らかの原因で減少してしまった分泌量を正常な状態に戻すことはできます。これが「女性ホルモンのバランスを整える」ということです。

さらに女性ホルモンと似た働きをする成分を摂取することで、美容や健康に大きな影響を与えることがわかっています。それでは、どうすれば女性ホルモンのバランスを整えられるのか、似た働きをする成分とは何か、について見ていきましょう。

ストレスの解消

はじめに解説した通り、女性ホルモンの分泌は脳が指令を出すことでコントロールされています。脳の視床下部や下垂体を通して卵巣まで届くので、脳の異常は女性ホルモン分泌の乱れに繋がります。

そして、脳に影響を与える一番の原因は、強い精神的なストレスです。ストレスが溜まると脳の視床下部に強い負担がかかり、女性ホルモンの分泌が減少します

ストレスの解消には、ストレスの根本的な原因の解決が一番理想的です。仕事が合っていないなら転職する、苦手な友人がいるなら付き合いをやめるなどです。しかしそれができる人は多くありません。

まずは自分で簡単にできるストレス解消法を考えてみましょう。おすすめは、軽い運動の習慣、半身浴、瞑想、落ち着いた音楽を聴くことです。心臓の鼓動が速くなるような、激しい音楽を聴くことや、居酒屋でお酒をのんで騒ぐこと、カラオケで大声を出すことはストレス解消にはならないので注意しましょう。

睡眠不足の解消

睡眠も脳に大きな影響を及ぼす行為のひとつです。1日中脳を使い、また次の日すっきりと脳を使うことができているのは、すべて「睡眠」のおかげです。睡眠時間の不足や質の低下は、脳の視床下部に大きなダメージを与え、女性ホルモンの分泌も阻害されてしまいます。

まずは毎日決まった時間にしっかり睡眠を取ることが大切。最低でも6時間は寝るようにしましょう。質を高めるために、睡眠1時間前から部屋を暗くする、スマホやPCなど明るい画面を見ないようにする、などの対策をしましょう。

もうひとつ大切なのは、朝起きたときに太陽の光を浴びることです。たった1分朝日を浴びるだけで体内時計がリセットされ、夜眠りにつきやすくなります

体を温める

女性ホルモンの分泌は、まず脳の視床下部から「性腺刺激ホルモン放出ホルモン」が分泌され、下垂体から「性腺刺激ホルモン」が分泌、最終的に卵巣で卵胞ホルモンや黄体ホルモンが分泌されるという流れです。

脳で分泌の指令が出たホルモンは、血液に乗って卵巣まで運ばれます。つまり、体を温めて血行を良くすることが、ホルモン分泌の正常化を促すことにつながります。冷えは万病の元と言いますが、体が冷えることで血行不良になり、ホルモンバランスが崩れて体調を崩すということは多々あることです。

体を温めることで最も大切なのは、日中からしっかりと着込んで体を冷やさないということです。オシャレをするには寒さの我慢も大切かもしれませんが、できるだけ温かい服装で出かけるようにしましょう。

そして家に帰ったら、お風呂でゆっくりと体を温めてください。時間がない人もできるだけ湯船につかりましょう。どうしてもお風呂に浸かる時間がないという人は、足湯だけでも体がポカポカするので、何か作業しながらでも試してみてはいかがでしょうか。

食生活の改善

食生活が乱れていると、女性ホルモンのバランスも崩れてしまいます。「こういう食事をすれば女性ホルモンが増える!」というようなものはありませんが、ホルモンバランスが乱れないように無理なダイエットや偏食は避けるようにしましょう。

特に大切なのは、豊富なタンパク質の摂取と少量のビタミン・ミネラルの摂取です。さらに腸内環境を整える食物繊維と、上質な脂質を摂るように心がけておきましょう。糖質は脳のエネルギーになりますが、摂り過ぎると血糖値が上がりインスリンを大量分泌させることになってしまうので、お菓子やケーキの食べ過ぎには注意が必要です。

おすすめの食材として、「大豆」が挙げられます。大豆には「大豆イソフラボン」が含まれており、腸内で「エクオール」と呼ばれる物質に変化します。このエクオール、女性ホルモンであるエストロゲンと似た化学式を持つため、体内でエストロゲンと同じような働きをするのです。

エクオールに変化させることができない体質の人もいるので全ての人におすすめできる方法ではありませんが、大豆製品は植物性タンパク質も豊富なので、ぜひ試してみてください。

 

女性ホルモンを増やすサプリメント

女性ホルモンを増やすには、サプリメントの利用もひとつの手です。女性ホルモン関連のサプリメントは、大きく分けて3つのタイプがあります。それぞれどのような特徴があるのか、成分や働きを知って上手に使い分けましょう。

エストロゲンと似た働きをする成分

今市販されているサプリメントで一番多いのが、女性ホルモンであるエストロゲンと似た働きをする成分が含まれたサプリメントです。例えば、先ほど紹介した「イソフラボン」や、イソフラボンが変化した「エクオール」などが含まれたものが挙げられます。

女性ホルモンを直接増やすサプリメントではありませんが、女性ホルモンの乱れが原因で起こる肌荒れや体の不調を改善する効果があります。ドラッグストアなどで簡単に手に入れることができるので、まずおすすめしたいサプリメントです。

女性ホルモンの元になる成分「DHEA」

DHEAはサプリメントというより、医薬品として分類されているお薬です。男性ホルモンである「テストステロン」や女性ホルモンである「エストロゲン」の元になる成分で、妊娠不全の女性に用いられたり、月経前症候群の緩和に利用されたりすることがあります。

ただしDHEAは現在、日本では製造されておらず、外国からの輸入に頼るほかありません。とはいえ、DHEAを海外輸入している産婦人科などもありますので、病院で相談して手に入れることができます。

漢方を利用したサプリメント

日本の老舗メーカーが力を入れている「漢方」を利用したサプリメントもおすすめです。主に女性ホルモンが原因で起こる「更年期障害」を改善するために開発されており、さまざまなタイプがあります。

冷え性・ホットフラッシュ・頭痛・イライラ・食欲不振・動機など、自分の症状に合わせて選ぶことができます。中には医師や薬剤師の処方が必要なものもありますが、薬局やドラッグストアで手に入れることができるタイプのものもあります。

 

まとめ

女性ホルモンは増やせば良いというものではないので、分泌量が多すぎても体調を崩してしまうおそれがあります。女性の一生で分泌される女性ホルモンの分泌量は、ティースプーンでたったの1杯と言われています。

それを約50年かけて少しずつ分泌し、女性の心と体をコントロールしている凄い物質なのです。

むやみに増やそうとするのではなく、あくまでもバランスを整えるという目的で、生活習慣の改善や食事内容の改善に取り組んでみてくださいね。

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